DIY
2022.6.24
木工DIYでは最後に塗装を行います。
塗装をするとより綺麗な見た目になったり、木材の表面を保護することができたり、自分好みの仕上がりにできたりと色々なメリットがあります。
塗装には色々な種類がありますが、その中でも特に人気なものの1つがワトコオイルです。ワトコオイルはオイルフィニッシュ用の塗料で、木の良さを生かした仕上がりにできるのが特徴です。
ワトコオイルを使って作品を綺麗に仕上げるには、正しい塗り方を知って、その通りに作業をすることが欠かせません。
そこで、今回はワトコオイルの特徴や塗り方を徹底解説していきます。
DIYを始めたばかりという方や、これからワトコオイルを使ってみたいと考えているという方は必見ですよ。
ワトコオイルはWATCO社の製品の名前ですが、オイルフィニッシュ用の塗料といえばワトコオイルと思う人が多く、非常に認知度は高いです。
ワックス系の塗料はサラっとした質感ですが、ワトコオイルはしっとりしているのが特徴です。
亜麻仁油を主成分としており、天然原料で作られていて、屋内で使用する木工品に使っても安心です。
木材に塗装すると木肌の良さを引き立たせることができるので、木そのものの良さを生かした作品を作りたい場合に向いています。
木工の塗装には色々な方法がありますが、ワトコオイルには他の塗料にはない独特の魅力があります。
そこで、次にワトコオイルを使うメリットをまとめました。
木工作品を塗装せずに使うと、塗れたときに一部分だけ色が変わったり、汚れを落としにくかったりします。これではせっかくの作品も時間が経てば経つほど劣化が進んでしまいます。
ワトコオイルには撥水効果があるので、仕上げに使えば水や汚れを弾き、作品を綺麗なままで楽しむことができます。
ワトコオイルを塗ると木の良さを生かしながら高級感を出すことができます。そのため、作品を上質な仕上がりにしたいときにぴったりです。
しっとりとした質感なので、見るだけでなく触っても楽しめますよ。
ワックス系の塗料は低い温度では固まりやすく、冬には使いにくいというデメリットがあります。
一方で、ワトコオイルはその性質上、気温が低い時期でも固まりにくいので年中使うことができます。
塗装は木工の中でも特に重要性が高い作業の1つです。なぜなら作品の出来を大きく左右するからです。
例えば、塗装をしたものの全体的にムラがあったり、綺麗な色に仕上がらなかったりすれば、それまでの工程が上手くできていても台無しになってしまいます。
ワトコオイルは正しい手順で塗ればほとんど失敗することがないので、こうした心配がありません。DIYにあまり慣れていない初心者の方でも綺麗に仕上げやすいのが嬉しいですね。
高級感を出せる、冬でも使いやすいといったメリットがあるワトコオイルですが、いくつかデメリットもあります。
ワトコオイルを上手く使いこなせるよう、デメリットについても知っておきましょう。
ワトコオイルの難点の1つは乾くまでに時間がかかることです。
後からも詳しくご説明しますが、1回目の塗装の後に1時間乾かしたり、全ての工程が終わったら24時間以上乾かしたりと仕上がるまでにかなりの時間が必要です。
完成しても実際に使用できるようになるまでは少し時間がかかることを覚えておきましょう。
塗料といえば気になるのが匂いですが、ワトコオイルにもやはり匂いがあり、人によっては気になるかもしれません。
ただし、時間が経つと匂いは消えていくので、大抵の場合はそこまで大きな問題にならないでしょう。
ワトコオイルを塗る際には主に2つの方法があります。
これからそれぞれご紹介するので、作品に合う方法を選びましょう。
まず、オイルをウエスにつけて拭くように塗るという方法があります。
平らなテーブルなど、シンプルな構造の作品を塗装するときに向いています。
ペンキと同じようにハケで塗るという方法もあります。
ハケは複雑な構造になっていて、ウエスでは塗りにくい細かい部分がある作品に適しています。
ウエスとハケのどちらでも塗れる場合は、ご自身が塗りやすい方を選びましょう。
初心者でも塗りやすいワトコオイルですが、綺麗に仕上げるためにはやはり正しい方法で塗ることが欠かせません。
そこで、木工DIYでのワトコオイルの塗り方を流れに沿って説明していきます。
ワトコオイルを塗る際は下準備が必要です。仕上がりを良くするため、240番以上のサンドペーパーで表面が滑らかになるように整えましょう。
より良い質感の仕上がりにしたいときは400番〜600番くらいのものを使っても良いでしょう。
1度目の塗装では適量をハケやウエスにとり、木目に沿って全体の量が均一になるように塗りましょう。
塗り終えたら15〜30分ほど放置し、残ったオイルをウエスで拭き取ります。
その後、さらに1時間ほど乾燥させましょう。
乾燥し、ベタつきがなくなったら、再度塗装をしていきます。
2回目の塗装ではオイルの量は1回目の3分の1から4分の1程度にします。
塗装が終わったら、そのままウエット研磨を行います。
耐水ペーパーやスポンジ状の研磨シートなどを使って木目に沿って表面を磨きましょう。このとき、磨けば磨くほど表面が滑らかになるので、好みの質感に合わせて研磨をしましょう。
研磨が終わったら表面に残ったオイルをウエスで拭きあげます。
全ての工程が終わったら24時間以上放置し、乾燥させます。作品によっては2〜3日程度必要な場合もあります。
匂いがしなくなる、もしくはウエスで拭いてもオイルがつかなくなれば完成の合図です。
ワトコオイルを使うときには正しい手順で行うことに加えて、いくつか気をつけなければいけないポイントがあります。
理想の作品に仕上げるためにも、これからご説明する注意点を覚えておきましょう。
ワトコオイルを使う前に缶を振り、中身が均一になるようにしましょう。
この工程を忘れるとオイルを塗っても思う通りの仕上がりにならない恐れがあります。
ワトコオイルはボンドの上に塗っても、他の木材の部分と同じような仕上がりになりません。
そこで、材料を組み立てる際にボンドを使った場合は、オイルを塗る前にボンドがはみ出ていないかをよく確認しましょう。もし、ボンドが付いていたら削りとって、仕上げに影響が出ないようにします。
ボンドを使っているときにはみ出してしまったらすぐに水拭きして取り除くようにすると後が楽ですよ。
ワックス系の塗料に比べると、ワトコオイルは作業中に周りに飛び散りやすいです。
そこで、汚れ対策をしてから作業するようにしましょう。
ハケを使ってオイルを塗った場合、油性塗料と同じように、ペイント薄め液を使って洗います。
ハケの洗い方についてはこちらの記事で詳しく解説していますよ。
作業中に何度も使うウエスはそのまま放置しておくと、自然発火の恐れがあり大変危険です。
使い終わった後は水に浸してから処分しましょう。
ワトコオイルは木の良さを引き出し、作品をしっとりした質感に仕上げてくれます。高級感を出したいときにはぴったりです。
塗装をする際は必ず下地処理をし、表面が整ってから塗るようにしましょう。また、塗り終わったら触ってもベタつかなくなるまでしっかり乾かしてから使い始めましょう。
初心者の方でも正しい方法で扱えば失敗しにくいので、ぜひ綺麗に仕上げるためにワトコオイルにチャレンジしてみてくださいね。